【調査リリース】1on1に関する部下_上司の意識調査「上司と部下で1on1にもとめているもの、得ているものに溝」
~1on1ミーティングを無駄にしない、確実にワークさせる方法とは~
和田 誠司2022.12.15
弊社で従業員数500名以上かつ、1on1を月に1回以上行っている一般社員(部下)100名、部長・課長(上司)108名に、1on1に関する部下/上司の意識調査を実施いたしましたので、お知らせいたします。
【調査のサマリー】
- 1on1の導入時期は、上司の約半数がコロナ禍以前より1on1を導入していると回答しており、以前から注目されている施策といえる。
- 1on1ミーティングの実施相手は、直属の上司と部下のペアが大半を占め、時間設定は30分以内が多い。
- 1on1導入時における事前説明の有無については、上司の約84%が1on1に関する何らかのレクチャーを受けているものの、部下の39.0%は説明を受けることも無く1on1に臨んでいる。このことから部下は1on1の場で何を話して良いのか分からず、対話が深まらない一因になっていると推察される。
- 1on1をどう位置づけているかに関する認識は、部下が「上司への相談をしやすくするため」、「上司への報告・共有の円滑化」が上位となっているのに対し、上司は、「キャリアプランを明確にするため」がトップであり、認識にギャップが見受けられた。
- 1on1の効果では、上司・部下で認識にギャップが見られた。特にキャリアプランに関する項目では、上司は有効な場になっていると認識しているものの、部下は本音を言えていない実情が見て取れる。
- 1on1実施後の個人の変化として、上司部下ともに相互理解と業務進捗の共有に良い影響を及ぼしたと回答していた。しかし、キャリアプランに関する項目についてはギャップが大きかった。
- 最後に、上司側の約9割が男性、部下側の約半数が女性であり、上司部下で男女比率の違いが大きかった。このジェンダー比率のギャップが相談のしづらさを生んでいる可能性がある。すなわち日本企業の女性管理職比率が極めて低い現状が1on1の効果にも現れているのではないかと推察される。