ジェイフィール2023.10.17
こんにちは!2020年からジェイフィールの広報・PR部門を外部スタッフとしてお手伝いさせていただいている渡辺です。この3年間、ジェイフィールの方々とお仕事をさせていただいていると、「この人達はなんて自由なんだろう」「なんていつも前向きなんだろう」「なんてステキなんだろう」と思うことが多く、その秘密を探ってみたところ、メンバーの個性にプラスして、ジェイフィールという企業の仕組みや働き方にユニークな部分がいくつか見つかりました。
「へぇー。その制度ないの?!」や「そんなこと毎年してるの?!」などです。ジェイフィールのメンバーと関わらせていただいたことがある方も、これからお付き合い頂く方も、ジェイフィールのことをもっと知って頂きたいと思い、ジェイフィールのユニークな働き方をご紹介させていただきます。
題して「ジェイフィールがご機嫌な職場な訳」です。
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- 「仕事が面白い、職場が楽しい、会社が好きだ」と、子どもたちの前で堂々と語れる大人を増やそう
それがジェイフィールの創業当初からの思いです。
毎日ワクワクしながら仕事をし、組織(=職場)の中で人と人との良い関係が生まれ、日々、新しいチャレンジ、新しいコト・モノが生まれ、自分の会社がどんどん好きになっていく。そんな働く大人が増えたら素敵な世界になると思いませんか?
私達ジェイフィールメンバーは全員「仕事が面白い、職場が楽しい、会社が好きだ」と思っています。それはこの思いに心底共感しているのと、心底そんな大人を増やしたいと思って皆さんと繋がっているからです。
ジェイフィールは他の企業さんには無い(であろう)珍しい制度や仕組みがあります。一方で、他の企業さんではほぼ取り入れている制度や仕組みがなかったりもします。そう、ユニークな職場なのです。
私達がどんな職場で、どんな大人が集まって楽しく仕事しているのか全6回シリーズでご紹介させて頂きます。私達に興味を持っていただき、私達のように「仕事が面白い、職場が楽しい、会社が好きだ」と思って頂ける大人が一人でも増えてくれると嬉しいです。
◆第1回
ジェイフィールでは個人目標管理制度がない
つまり、個人予算とか目標設定面談とかないんです・・・。
では、何をモチベーションに働いているの?!
★ジェイフィールコンサルタント山中健司の話
■ Profile
アサヒビール株式会社から、関連のコンサルティング会社にて企業成長支援に尽力。2008年9月よりジェイフィールに合流。
上司と部下とのコミュニケーション改革を通じて、人が育つ組織に変革していく継続的なプログラムを開発するなど、新たなプログラム開発をリードし、ファシリテーター、研修講師として実態改革を支援している。
多摩大学大学院博士課程前期修了。
■ 業務内容 / コンサルタント
企業の風土改革企画、ワークショップ、サポート。
マネジメント研修、キャリア開発、人材育成と組織開発などを得意とし、現在
10社程のクライアントを担当中
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- ジェイフィールには個人の目標管理制度がありません。多くの企業では年初に会社の予算から組織予算が立てられ、そして個人予算・目標までブレイクダウンして、上司と目標すり合わせミーティングが行われています。期中でも進捗状況や今後の活動についてのミーティングが行われる企業も多いでしょう。ところが、ジェイフィールでは個々に「いくら売り上げる」や「ここをこれだけコストダウンする」などといった個人目標がないので、「〇〇さんは売上がこれだけ足りません」や「この目標に対して進捗率がこれだけ悪いです」などと上司からの憂鬱な「詰め面談」もないのです(笑)
では、「何を目標・目的に仕事をしているのか。自分自身をどう評価しているのか?」を、コンサルタントとして常に10社以上のクライアントを担当する山中健司氏にインタビューしました。
山中氏は会社から目標管理をされずとも、毎年年初に自分で目標を立てているようで。。。
山中さん
1年の始めである1月に「今年はこうしたい」というような定性的な目標は立ててます。ちなみに今年の目標は
1:働く人と社会をつなぐ活動を続ける(持続可能な社会へ向けて)
2:社会とビジネスの両立を実現する
3:人材育成の考え方を浸透させる(上司・部下が共に成長出来る関係性へ)
の3点でした。今年もあと3ヵ月しかないのに出来ていない事もありますが(笑)自分の活動指針なので、今後もこの思いに従って行動していくだけですね。ただ、自分の中では定量目標も何となく振り返りはしています。コンサルタントは言わば営業でもあるので、事業を継続するうえで必要な売上額は何となく頭にあります・・。ただ、それを誰かに言ったり、ましてや誰かに同じことを求めたりはしていません。
- こうした個人個人の目標はジェイフィールの年頭の会議で発表する場があったりなかったりしますが、(このあたりもかなりアバウトです(笑))年度末に経営陣と振り返りの面談は行っています。これも予算に対してどうこうという面談ではなく、「どういう思いで1年間活動してきたか」という「仕事への思い」を確認する場です。
以前は一般的な企業と同じように毎月月初に営業会議なるものがあり、個人予算管理もされていたのですが、2017年頃このしくみを廃止しました。その背景には売上に注目しがちになることで、個人の「思い」に目がいかなくなるのではないかと疑問視するようになったからです。働く人の「思い」や「感情」を大切にし、それを唱えているジェイフィールが「売上第一」になってしまっては本末転倒なのでは?という意見が多く出るようになったからです。その時の社内の変化を山中氏はこう振り返ります。
山中さん
営業会議をやっていた時は「売上」への意識がかなり強かったと思います。やはり当たり前ですが「売り上げがいっている人、いっていない人」の間に分断が起こっていましたね。売り上げがいっていない人は会議の後に暗い気持ちになっていたと聞きますし、売り上げがいっている人も会議後は「思うところ」はありました。「売上いかないヤツ頼むよ~」「会社潰れるぞ~」みたいなね(笑) そうすると、当然、一瞬ではありますが、ギスギスした雰囲気は生まれてしまいます。
今は相互理解、信頼が圧倒的に強くなったと感じています。個人の売上ではなく、会社全体の売上ですので、チームで協力する体制が自然と出来る様になりました。年初に会社全体の売上目標は掲げ、それに対してチーム一丸とならないと会社の存続が危うい事は誰にでも分かりますから。今、改めて思う事は「個人の定量目標、管理は組織内の分断を生みだしやすい」という事です。
- 確かに個人の定量目標に縛られず、チーム全体、会社全体の目標に向かってメンバーが一丸となって協力し合う。それが出来れば理想だとは思いますが、いざ、売り上げがいかなくなり会社が存続危機に陥ると「責任の所在」を追いたくなるのが人間の性です。誰が会社に貢献出来ていて、誰が出来ていないのか。又、目の前の目標をクリアすることで達成感が得られ、モチベーションを維持できるのも人間の性で、毎年目に見える定量目標を立てるのだと思いますが、山中氏は何をモチベーションに日々の業務・仕事に取組めるのでしょうか?
山中さん
一言で言うと「自分の人生の目的と会社のミッションが合致している」ことですかね。
ジェイフィールに雇われているという感覚が全くないです。新卒でビール会社に入社して、2008年にジェイフィールに参画しましたが、自分のミッションに気が付かせてくれたのはジェイフィールですし、自分のミッションを遂行する場がたまたまジェイフィールのコンサルタントという立場だというだけです。なので、人に宣言するような定量目標はなくとも「自分の思い」を遂行出来ているかどうか、が日々のモチベーションとなっています。前職では当たり前のように、毎年定量目標を設定していましたが、出来そうな目標を掲げたり、その年に目標達成出来ると分かった時点で翌年にその成果を取っておいたり(笑)そうなるともう、数字の操作でしかなくなってしまい、本来自分が世の中で成し遂げたい事、思い、人生の目的を見失ってしまいますよね。
- ジェイフィールのメンバーは、定量目標を発表する「場」はないですが、自分の「思い」を発表する「思いプレゼン」(詳細は第4回にてご紹介)という「場」があり、これをとても大切にしています。人生で何を成し遂げたいのかという「思い」、どういう世の中になって欲しいのかという「思い」、そのために今、何をしたいのか、するべきなのかという「思い」を発表する「場」です。そして自分の「思い」をオープンにすることで、対話が生まれ相互理解、信頼が生まれています。
そんな「思い」だけで日々モチベーション高く仕事に取り組むジェイフィールメンバーを不思議に、そして羨ましく思う方々も多いようですが、どうすれば数値的な定量目標がなくともモチベーション高く働く組織が出来るのでしょうか?
山中さん
一言で言うと「働く人・組織がお互いに寄り添い合うマインドセット」ですかね。ここで言う「マインドセット」とは、自分だけでなく、他社の視点、組織の視点を持って、お互いの思いを応援しあい、育み合おうとする心構えです。そしてそれを堂々と人に言える心理的安全性が確保された組織であることです。今、多くの企業が定量目標を掲げてその達成に向けて行動するというサイクルを回してますが、もちろん、定量目標は事業を継続させていくうえで必要なものであり、大切なものです。しかし、目標の前に目的があると思うんです。だから個人の人生の目的と会社の目的をどう重ねるかがさらに大事で、お互いに重ねようとするマインドセットで関わると、人は主体的に動けるものだと思っています。難しいかもしれませんが、ジェイフィールのように一度それぞれの「思い」を組織内でぶつけ合ってみるといいかもしれませんね。
- 何故、その組織・会社で働いているのか。どういう人生を送りたいのか。まずは自問して、それを仲間と少しずつでもいいから話し合ってみる。すると自分の人生の目的・目標が見えてきて、その一部でも会社のものと一致すると、今やっている仕事の意味・意義がとても輝いたものになってくるかもしれません。そして、仲間の人生の目的・目標が理解出来たら仲間を応援する事ができるし、仲間も自分を応援してくれるかもしれません。
自分の人生の目的・目標を見つけることは
「仕事が面白い、職場が楽しい、会社が好きだ」と思える大人になる第1歩なのかもしれませんね。
- 本日はありがとうございました。
interview & writing /渡辺朋子