重光 直之2025.02.20
昨今、組織内におけるマネジャーの責任が複雑化・重責化し、疲弊しているマネジャーが増加していることで、組織内がギスギスしている、誰もマネジャーを目指さない、という状況が散見されます。このままではマネジャーを目指す人が減少し、組織全体の活力が低下、つまり企業の活力が低下する危険性があります。
そんな状況を何とかしたい、という思いで、マネジャーの仕事をシェアする「マネジメントシェアリング」という新しいアプローチを提唱します。日本企業ではまだまだ目新しい発想ですが、海外、特にドイツでは「※タンデム方式」と言い、管理職の業務を複数(通常は2人)でシェアして行う働き方を導入する企業が増えてきているようです。「タンデム方式」では、フルタイム勤務でない(短時間勤務や週3日勤務など)女性が管理職のキャリアを継続できることや、異なる人の意見を取り入れることでイノベーションが生まれやすくなるなど、メリットも多いと言います。そして、日本でもこのような働き方を導入出来ないかと、一緒に研究してくれるメンバーを集い「マネジメントシェアリング研究会」を発足しました。
先日、第1回研究会が開催され、総勢10組織、18名の方にご参加いただきました。参加者は人事部門の方や、労働組合の方、IT企業で組織風土改革に携わってきたのち独立された方など多岐に渡ります。皆さん、自組織のマネジャーがイキイキと働き、組織全体が活性化されるように貢献したいと、熱い思いを持ってご参加いただきました。
この研究会はリアルとオンラインを合わせ半年間に全7回開催される予定で、最終ゴールは研究内容を広く発信し、日本企業ならびに日本企業で働く全ての人を幸せにすることをミッションと掲げています。
本コラムでは随時、この研究会の取組をご紹介していきたいと思っています。
「仕事が面白い、職場が楽しい、会社が好きだ」と本気で思える人たちが増え、その人たちの知恵や想いが連鎖し、社会全体に波及していきますように・・・。
「日本の人事部」プロフェッショナルコラム掲載